「ブラック」という言葉とこれからの「働き方」

2018.12.31 (月)

久しぶりのコラムです。
セミナー終了後、大風邪をひいたとか、外回りの仕事が忙しかったとか、年末は年末で大掃除や年賀状書き、買い出しなどでもう首が回らないほど忙しかったとか言い訳はいくらでもできますが、「考える時間を設けたかった」というのが本音です。

 

これからの「働き方」について考えこんでいました。これからの「働き方」は今までの物差しでは測れない、善悪や良し悪しなどでは語れなくなってきたと感じています。

ブラック企業は存在しない

昨今何かにつけて「あの会社はブラックだ」と一刀両断する風潮があります。「超過労働させた」「パワハラをする上司がいる」など、なんでもかんでも「ブラック」に結び付けては企業を値踏みする。世の中の企業はほとんどブラック企業なんじゃないかと思ってしまいます。

 

私は「ブラック企業」という言葉は好きではありません。企業には様々な側面があり一概に「こうだ」と言い切れるものではないからです。そもそも「ブラック企業」とはどんな企業なのでしょうか。

 

 

『ブラック企業の明確な定義は無い。しかし、労働法や関連法令・省令に違反する・抵触する、あるいはその可能性がある労働条件を意図的・恣意的に労働者に強要する、関係する様々な法律に抵触する営業行為に加え労働者の健康面を顧みない、長時間労働などを労働者に強要する、心理的な圧迫や暴力を伴う手段等によって、本来の業務とは関連性が低いといった合理性の低い業務を強いる、などの行為を労働者に課す企業や法人を総称したものである。これら劣悪な労働や労働環境を前提にした企業や組織は、企業規模の大小や知名度の高低等とは無関係に、離職率の高さや特定年齢層(特に30~40歳などの中間層)の比率が極端に低い等が判断の指標にされることが多い。(時事用語辞典より抜粋)』

 

 

一言でいうと、「人と法律との関わり方が下手な企業」といえるのではないでしょうか。

 

 

人と法律との関わり方が下手な経営者


ある経営者は「残業代を出すより、インセンティブを多くしたほうが社員も喜ぶだろう」と考え、残業代はいっさい払いませんでした。
その会社の人事は「正社員で雇えば残業代を払わなくて済む」と言い切っていました。さらに、目標達成できなかった社員に対し「せっかくだからみんなが楽しめるイベント仕立てにしよう」と「全社員の前で頭を丸刈りにする」ことを思いつき、実行しました。

 

経営者は一ミリも「自分の会社はブラック企業」なんておもってはいません。むしろ「社員に喜んでほしい」「楽しんでほしい」と趣向を凝らしているにすぎません。結果として「残業代未払い」「パワハラ」「人権侵害」と、世間でいう「ブラック企業」の要件を見事に満たしてしまいました。

 

 

 

この経営者は「人と法律との関わり方」が下手なのです。この経営者自身が、経営者になる前に働いていた会社は「目標達成しない社員を皆の前で土下座させる会社」だったそうです。つまり「上手な関わり方」を知らないで経営者になり、以前働いていた会社の「下手なかかわり方」を踏襲していたのです。

 

 

 

人と法律との関わり方が上手な企業と働く


私自身、大手、中小、ベンチャーと様々な会社で働いてきました。今思うと起業する直前に勤めていた会社が上記の「関わり方が下手な」会社でしたが、自分でも気づかないうちに「関わり方が下手な会社のやり方」を踏襲していたと思います。気づいたのは「関わり方が上手な企業」と働きだしてからです。

 

 

「残業」「人権」「マネジメント方法」など、全てにおいて法律にのっとり、人を大事にする企業。この企業と出会ったことで自分の「価値基準」がかなり変わったと感じています。「目標を達成するためにまず人を大事にする」「働いたら報酬を払うのは当たり前」「仕事で立て替えたお金は清算する」人によっては「そんなの当たり前だ」と言うかもしれませんが私にとっては当たり前ではありませんでした。

 

 

「人と法律との関わり方が上手」な」企業との出会いは、私の働き方に非常によい影響を与えてくれたと感じています。「当たり前が当たり前でなくなる」瞬間でした。多くの起業家、個人事業主、経営者の直近に勤めていた会社の姿勢が、本人の経営姿勢に色濃く影響していると感じています。

 

 

「新世界」の働き方

キングコング西野亮廣さんの『新世界』に「スタッフとして参加するためにお金を払う」つまり「働いて報酬を得る」ではなく「働くためにお金を払う」というシステムが書かれていて、非常に衝撃を受けました。

 

「経験」がお金になる、という考え方ですが、それ、一つ間違ったらとんでもないことだよね?と感じつつ、「働く経験」に価値を見出す人が一定数いるということに驚きました。

 

「経験」を売る事業は他にもありますが、「仕事」に価値を見出し、「働く」経験にお金を払う。「働き方」の一つの形態としては革新的だと感じています。

 

 

所謂「人と法律との関わり方が下手な会社」で働く経験も、将来「希少価値」になるかもしれません。「灰皿が飛んできたり、ゴミ箱を蹴り飛ばす上司と働く経験」「夜中3時まで働く経験」など、「仕事経験パック」などで売り出されるんじゃないかと。私はもう経験済みなので買いたくありませんが(笑)

 

 

一番ひどい「働き方」考察


私の中で一番ひどい「働き方」を自分基準で定めています。上司の罵詈雑言がひどいとか、残業代未払とか、目標達成に誓約書を書かせる、諸経費は自腹、目標達成しなければ即クビ、など「ひどい」と思われる様々な働き方をしてきましたが、一番ひどいと感じるのは、

 

 

「働いたのに報酬を払わない」です。

 

 

全く報酬が出ないので、取引を辞めたことがあります。雇用ではなく請負でした。請負先も「経験」をタダで販売しているつもりだったんじゃないかと思います。むしろ「タダなんだから感謝してほしい」くらいの勢いだったのではないかと。

 

確かに最初は「経験詰めるからいいかな」と思っていました。しかし、時間がたつにつれ「ただ働き」感をぬぐえなくなりました。とどめはダンナさんの一言。「お前、それはブラック企業じゃないか!」つまり私は「仕事経験に価値」を見出すことが出来なかったのです。

 

 

『新世界』の働き方は「仕事に価値を見出し、経験にお金を払う」でしたが、双方の価値観がズレているとそれこそ「ブラックだ!」と言われかねない。個々の「価値感」が問われています。

 

 

 

「働き方」は良し悪しではなく価値観

これから「働き方」はさらにダイナミックに様々な形態をみせてゆくと思われます。「人と法律との関わり方が」下手な企業は今後希少になってゆくと思いますが、「踏襲した」起業家は量産されるかもしれません。また、「働いた経験」は重宝されるかもしれません。

 

 

「働く経験」にお金を払う時代が来ているなら、仕事や働き方が魅力的でないと人が集まらなくなります。一つ間違えると「ブラック」呼ばわりで、これは現在「人と法律との関わり方」が上手な企業も例外ではないと思います。

 

 

これからは企業や社会の定義ではなく、個々の価値観で「働き方」を決めてゆく時代です。

 

あなたが「最も心地よいと思える状態」で働くか「経験のために」働くのか、「食うため」なのか「役に立ちたいのか」、報酬を払うのか、受け取るのか。

 

 

すべてあなたが決めるのです。正解も善悪もありません。ブラックもホワイトもありません。あなたの価値感に従うのです。自分で決める覚悟がこれからの働き方に必要になっているのです。

 

 

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